耳より情報2022年8月 No.255

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

固定化は犯罪や不正を促進する 岡邊 健(京都大学大学院教授)

1.組織は、その中の人間関係が濃密なほど意思疎通はしやすくなる。ただ、検査不正などの背景を見ると、人間関係は密接だが、閉じた社会で固定的なコミュニケーションしかない。固定化は犯罪や不正を促進する方向に作用する。そしてもう一つ最近の犯罪で不正で気になるのは、犯罪学で言う「中和の技術」が広がっていることだ。

2.罪を犯した者自身が自らの行為を合理化することだ。不正を行っても、それほど大きな被害をもたらしていないとして害を否定。そして非難してくる相手を否定することで、自らが正しいとする。さらに、法律を守るよりもっと大事にすべき価値があるといったことだ。中途採用を増やしたり、組織の風土・文化に柔軟性を持たせないと、それが変わらなくなる。

(参考:「日経ビジネス」2022 年 6 月 20 日号)

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