耳より情報2022年3月 No.177

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

考え続けることこそが経営である 入山章栄(早稲田大学教授)

1.経営理論を学んだり、フレームワークを勉強したりしても、そこから経営の正解が得られるわけではありません。そもそもこれだけ変化の激しい時代なので「経営には正解がない」というのが私の考えです。それでもリーダーは「意志決定」する必要があるため、考え続けなければならない。つまり、考え続けることこそが経営であり、私の知る優れた経営者はそのことをよく理解しています。
2.そして経営について考え続けるとき、経営学はビジネスパーソンが考えを整理してブラッシュアップしたり、物事の理解を深めたりするときのための「道具立て」にはなります。経営の正解は誰にも分かりませんが、世界中の経営学者による科学的な研究によって、人間や組織がどんな行動原理で意思決定をして動いているかについて、メカニズムをある程度分かっているからです。
3.不確実性が高まり、皆が自分で考えなければならない時代に入ったにもかかわらず、そこには明確な指針がありません。経営者の理論やフレームワークは、ビジネスパーソンが自らの力で考え抜くときの思考の軸や整理の枠組みの一つにはなり得る、ということです。

(参考:「日経ビジネス」2021年12月27日・2022年1月3日号)

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