No.1023 豊かになることで日本人の活力が失われる    稲盛和夫(京セラ創業者:「週刊ダイヤモンド」1985 年1 月12 日号) 

 

1. 日本人はますます豊になってくるものですから、そのために、現在の米国、欧州がそうでありますように、なるべく働かなくても収入が余計あるといいますか、それを望むようになってきて、だんだんと日本人の活力が失われていく心配があります。つまり余計お金をもらって、余計遊びたい。自分の人生をもっとエンジョイしたいという、そういう方向へ今後ますます加速度がついていくのではないかと、心配しています。 

2. 日本式経営は非常に優れていると、よく言われました。私はあのときから、日本式経営が優れているのではなく、日本人全体が戦前戦後の苦労を知っているから、知っている連中が生き残ったから、日本は発展したのだと思っていました。 

3. 今は、その時代の連中がおりますから、まだ働きますけれども、戦後の素晴らしい時期に生まれ育った子供達は、そういう気持ちはさらさらありません。今の欧米と同じように、なるべく働かないでいっぱい休暇をもらって遊びたいという方面に、変わっていくだろうと思います。そうした場合に、日本の活力はいつまで持つのだという心配を一方で持っております。

(参考:「Diamond WEEKLY」2026 年5 月16 日号) 

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