会社の目的は利益ではなく「社員の幸せ」 塚越 寛(伊那食品工業最高顧問) 

1.皆様は会社の目的を何だと捉えていますか。「利益」と答える方は多いですが、私はまず社員を幸せにすることだと考えてきました。社員の幸せをトコトン突き詰めると、経営者が何も言わなくても社員は会社のために尽くそうと一生懸命になってくれます。そんな彼らの積み重ねの結果、会社は成長するのです。 

2.敷地内の枯れ葉掃除も、私がやれと言ったわけではありません。社員がいつしか声を掛け合い、朝、早く来て掃除をしてくれるようになりました。敷地内にはたくさんの木々がありますから、簡単な仕事ではありません。でもそれを協力しながら進めることで、部門の垣根を超えたコミュニケーションが取れると楽しみながらやる社員が増えています。 

3.目的が明確なので経営の判断にブレがありません。社員が必要だと思う設備投資には耳を傾け、毎年、海外と国内を交互に実施する社員旅行にも資金を提供してきました。人工知能(AI)、効率化、生産性…。それしか頭にない経営者の下で人は幸せになれるのでしょうか。次世代への備えは必要ですが、再び基本に立ち返り、会社の目的について考えてみる時が来ているように感じます。

(参考:「日経ビジネス」2024 年9 月23 日号) 

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