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1.CFO(最高財務責任者)の存在が大きくなっている。かつては、財務部長といった肩書で単なる「金庫番」のような存在でしたが、今やCEO(最高経営責任者)と並び経営戦略をつかさどっている。三菱UFJフィナンシャル・グループCFOからニコンに転じた徳成旨亮氏は著書の『CFO思考』(ダイヤモンド社)の中で、「CFOは冷徹な計算と非合理的なまでの熱意を併せ持ち、企業成長のエンジンとなるべきだ」と指摘している。
2.香曽我部武(大和ハウス工業代表取締役副社長・CFO)氏は、大和ハウス工業におけるCFOの役割について「現場は現場で、お金を使って事業を成長させようと頑張っている。私は違った視点で、資本政策(ROE・自己資本利益率)等をコントロールする立場だ」と語る。コントロールするとは、各支店を中心にした経営を展開しているため各支店でバランスシート(貸借対照表)を作成し、支店長とは別に経理責任者を置いて引き締めを行っている。攻めと守りの財務戦略だ。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2024年12月14日号)