
1.非上場の中堅・中小企業を中心に、事業承継は同族内で行われるというイメージが根強い。ただ、近年は中堅・中小企業を含めて脱ファミリー化の傾向が年々、強まっている。香川県東かがわ市に本社を置く手袋メーカーは創業家一族らが持つ全株式を22年11月、ゆうちょ銀行やKDDIなどが出資する日本共創プラットフォームに売却した。創業家には後継者がおらず、生え抜き社員の後継者も育成していなかった。事業は堅調だったが、伸び悩んでいた。
2.大手企業でも今、同族経営は転換点を迎えている。2023年、オムロンでは創業家の立石家の取締役が1933年の創業以来、初めて不在となった。創業家出身で2023年まで会長を務めた立石文雄氏は、退任の理由の一つに、経営理念が浸透したことを挙げた。創業家出身の経営者が非同族経営へ移行に臨む際、求められるのは「創業家」という強い求心力がなくても自律的に機能する組織づくり。それを支える柱が経営理念だ。
(参考:「日経ビジネス」2024 年12 月16 日号)