No.795 終生富豪にならず天職に精進する    鮎川義介(日産コンツェルン創始者、1880 年~1967 年)

 

1.日産コンツェルンの創始者・鮎川義介は、東京帝国大学工科大学卒業時に「終生富豪にならず天職に精進する」と誓い、出自を隠して芝浦製作所の職工として働いた。その後、渡米して鋳鉄技術を学び、帰国後に福岡県で戸畑鋳物を設立する。後の日立金属である。同社を中心にして日立製作所、日産自動車、日本鉱業、日立造船、日本水産、日本冷蔵、・・など141 社、12 万人の従業員を雇用する日産コンツェルンを築き上げた。 

2,私の姉妹や弟は、不思議と金持ちの家と縁をもった。私は彼らから金持ちの裏話を散々聞かされた。それで私は考えた。金持ちになってはいかん。金持ちになると自分を堕落させ、家庭を乱し、人類全体に好ましからぬ悪影響を与える。だから、終生、金持ちになるまいと覚悟を決めた。 

3.私はいつも国のために本当に役立つ、しかも、ほかの人がやりたがらぬ仕事をやるから、いまだかつて、他人と競争したことがない。しかも、仕事をするに際し、常に大衆ということを念頭に置き、資金も大衆から集めた。富は少数者に集中すべきでなく、大衆に広く行き渡らせるべきものだ。人間として、本当に偉いのは松下電器創設者、松下幸之助のような実践家である。                                (参考:「週刊ダイヤモンド」2025 年4 月12 日号) 

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