
1.一般的にグローバル企業は、販売数や金額、利益といったデータを見て製品戦略を立てる傾向が強いと思う。しかしサントリーは違う。データだけではなくて、実際にお客様を見て戦略を立てる。お客様が商品を買う場面だけを単に切り取ると、そこにいるのは消費する「消費者」である。でも、私たちはそういう目では見ない。その人がどういう思いで商品を手に取って買ったのか、何を感じながら飲んでいるのか、それによって何を期待するのかというところまで入り込んだ上でビジネスをやろうと考えている。それが私たちが掲げる「生活者起点」の意味だ。
2.多くのグローバル企業は、本国にマーケティングや開発などの機能を集約している。そして世界共通のブランド・商品を各国でドサッと売る。「ワンウエー(一方通行)」だ。一方、サントリーでは、本社から一律に指示を出しておらず、マーケティングや開発は各国の現場ごとに委ねている。その上で、ベストプラクティスを全世界で共有するというやり方を取っている。
(参考:「日経ビジネス」2025 年4 月21 日号)