
1.三菱UFJ リサーチ&コンサルティングの池田雅一社長は、「(生産年齢人口の減少で)働く人優位の時代になったからこそ、『この会社で働きたい』と言われるようにならなければ生き残りは難しいはずだ」と強調する。池田氏は三菱UFJ 銀行の人事担当役員(CHRO)を務め、21年6月に現職に転じると「羨(うらや)ましがられる会社になろう」を掲げた。
2.社員と対話するタウンホールミーティングを計42回実施し、最終的に約1600件の業務是正の要望が集まった。目立ったのが「不合理なルール・手続き」。時代遅れのルールが温存されていた。
3,池田氏は働き方の合い言葉を「いつでも・どこでも・誰とでも」と定め、裁量労働制を原則とし、実家や旅先での勤務を認めた。社員の「人間力」向上として、リベラルアーツ投資支援制度を新設。法人カードを使用し、年3万円までは申請不要で教養に資する本を買える。「会社の資金を自分の裁量で使える感覚に、若手はしびれる」。同社の離職率は7%程度と全産業平均の半分程度だ。
(参考:「日経ビジネス」2025 年10 月13 日号)