No.1059 知財を武器に世界で勝負    遠藤浩彰(貝印社長、貝印4 代目) 

 

1「会議は必ず1 時間以内」「相手に刺さる情報を提供」「専門的な用語は使わない」。これらの言葉が飛び交うのは、営業部でもマーケティング部でもない。貝印(東京・千代田区)の知財部である。「特許の出願や特許侵害の予防調査で世話になる専門部署」といった一般的な知財部門のイメージとは大きくかけ離れる。 

2. 同部門が熱心に取り組んでいるのは「クロスミーティング」と呼ぶ社内会議だ。知財部門からの呼びかけで企画や開発など社内の他部署と定期的に面談し、特許取得が狙える開発中の技術や商品アイデアの芽、仕掛かり中の案件で抱える課題といった社内情報を地道に拾い集めている。 

3. 貝印は今後、製造技術やスキルといった領域でも無形資産のマネジメントに取り組んでいく考えだ。競争力を守るため社内で秘匿した方がよいノウハウを対象に、25 年から「社内認定特許」という制度を始めた。私達のコアはやはり祖業の「刃物」にある。この領域を細分化した先にあるニッチなカテゴリーで高付加価値な商品を提供し、ポジションを築いていく。

(参考:「日経ビジネス」2026 年7 月27 日号) 

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