- 2025年5月17日
No.787 労働者の手取り停滞の真因は社会保険料の増大にある 小林俊介(みずほ証券チーフエコノミスト)
1. 日本の労働者が豊かになれない要因を、低い労働生産性に求める言説がはびこってきた。だが、日本のマンアワー当たり労働生産性は、2000年から23年の間に16.8%改善している。つまり、生産性の改善をほぼ全て、他の要因が相殺してしまったということだ。 2. 労働者が豊かになれなかった真因は、大きい順に、①税・社会保険料負担の増加、②交易条件の悪化、③労働分配率の停滞である […]