- 2025年3月21日
No.757 多角化と社内ベンチャーの可能性を探る
1.昨年、日本はGDP(国内総生産)がドイツに抜かれ4位に転落した。為替など言い訳せず、日本よりも人口が少ないドイツに抜かれたことを真摯に受け止めるべきだろう。日本の低迷が続く理由の1つに、米国のシリコンバレーのようなベンチャーを排出する土壌がなく、産業の新陳代謝が進まないことがあるといわれている。だが、この四半世紀の日本でのベンチャー育成の取り組みとその結果を見ると、答えは出ている […]
1.昨年、日本はGDP(国内総生産)がドイツに抜かれ4位に転落した。為替など言い訳せず、日本よりも人口が少ないドイツに抜かれたことを真摯に受け止めるべきだろう。日本の低迷が続く理由の1つに、米国のシリコンバレーのようなベンチャーを排出する土壌がなく、産業の新陳代謝が進まないことがあるといわれている。だが、この四半世紀の日本でのベンチャー育成の取り組みとその結果を見ると、答えは出ている […]
1.コロナ禍前の19年と、IMF(国際通貨基金)が予想している29年の実質GDP(国内総生産)を比較した10年間の累積の実質経済成長率では、日本が151カ国中144位(人口100万人以上の国で比較)。結局、日本の潜在成長率は低く見られているということです。潜在成長率の低さは人口減少と生産性の低さが主因です。黒田東彦前日銀総裁が金融緩和を徹底し、その結果として円安が進んで株価が上がった […]
1.私は現場を訪問した際や講義をするときには、「私のキャリアには3つ『まさか』があった」と語っています。不滅と信じた国鉄の消滅は1つ目の「まさか」でした。2つ目の「まさか」は、2011年3月の東日本大震災です。そして、20~23年の新型コロナウイルス禍が3つ目の「まさか」です。 2.これら「3つのまさか」を通じて、会社が困難を乗り越え、成果を出す鍵は社員一人一人の力だと改 […]
1.しかし、人はなかなか決心というものができません。なぜできないかというと、「失敗したくない」とつい考えてしまうからです。また、「失敗したらどうしよう」と不安になるからです。 2.そうであれば、失敗した時の対処法をあらかじめ考えて用意しておけばいいのです。起こりうる事態を想定し、「Aの結果が出たら、あの人に相談しよう」「Bの事態が起こりかけたら、この対策をとろう」と決めて […]
1.総合化学メーカーの旭化成。2024年には、リチウムイオン電池用のセパレーターでカナダに新工場建設を決める一方、石油化学(石化)ではエチレン事業で同業2社と西日本での連携協議を開始。ヘルスケアでは、スウェーデンの創薬ベンチャーを約1700億円で買収した傍ら、血液浄化事業や診断薬事業を売却した。事業ポートフォリオの組み替えを加速している。 2.総合化学の中でも旭化成は、昔 […]
1.「はたらけど猶(なお)わが生活(くらし)楽にならざる」と、石川啄木は嘆いた。日本は、この「窮乏化成長」の道を歩んできた。日本が窮乏化成長から脱するには、①労働生産性をさらに高める②円安を防ぐ③エネルギー自給率を高める④社会保障費の負担を軽減する、のいずれかが必要だ。日本が「働いた分、豊かになれる国」になるためのカギを日本企業が握る。 2.設備投資により労働生産性がさら […]
1.本居宣長が『源氏物語』などの日本古典、『古事記』読解を通じて明らかにした日本人の心、生き方とはどのようなものだったのでしょうか。その答えは、戦後、本居宣長ノ宮の本殿横に建てられた歌碑にあるように思います。歌碑には宣長の次の歌が刻まれています。「志(し)きしまのやまとこころを人とはばあさひににほふ山さくら花」(日本人である私の心は、朝日に照り輝く山桜の美しさに、ため息が出るほど、そ […]
1.一方、目標が曖昧だといつまでも心は定まりません。事あるごとに、引き返したくなったり脇道にそれたりしてしまいます。また、石橋を叩いているうちに、せっかくのタイミングを逃してしまうかもしれません。 2.そのうち時間はどんどん過ぎ、気がつくと、人生の終わりが近づいていたということになりかねないでしょう。 (参考:名取芳彦監修「空海 道を照らす言葉」) […]
1.企業は社員1人当たりの納税額を公開すべきだ。本業から得られる利益による納税こそ企業の社会貢献。過度な節税策に走るのはいかがなものか。ワークマンは2024年3月期、法人税などの税金(消費税を除く)を約78億円納税した。社員1人当たりの納税額は約2200万円。これは誇りだ。 2.企業の社会貢献には様々な手法がある。貧困や自然災害、難民支援。こうした分野に本業と関係ない形で […]
1.人間は斯(か)くあるべしという、人格者としての終着点を心身両面から示しているのが、五経の一つ『礼記』であります。その中に「虞帝には及ぶべからざるのみ」があります。名君として名高い堯帝(ぎょうてい)の次の帝王に舜帝(しゅんてい)がおりますが、虞帝とはその舜のことです。この名言は孔子の言葉です。「今後どの様な名君が出たとしても、舜帝には及ぶことができないだろう」。 2.孔子という聖 […]