このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
貧富の差はいつの世、いつの時代も存在する
(解説)社会には、みだりに貧富の懸隔を強制的に引直さんと希う者がないでもないけれども、貧富の懸隔はその程度においてこそ相違はあれ、いつの世、いかなる時代にも必ず存在しないという訳には行かぬものである。人に賢不肖の別、能不能の差があって、誰も彼も一様に富まんとするがごときは望むべからざるところ、したがって富の分配などとは思い寄らぬ空想である。
(参考:渋沢栄一「論語と算盤」):国書刊行会