耳より情報2023年3月 No.367

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

期待される街の中心部のにぎわい創出(百貨店) 伊藤 元重(東大名誉教授)

1.「百貨店は不要なのか」といえば、そうではない。今日、期待されるのは街の中心部のにぎわいを生み出す役割だ。「スターバックス効果」という考え方がある。人々は単にコーヒーを飲みに店へ来るのではなく、居心地が良いからその空間で本を読んだり、自習したりする。かつて百貨店に人が押し寄せていたのも同じ理由だ。買い物以外に、屋上遊園地で子どもを遊ばせ、レストランで食事をし、家族で一日を楽しんだ。

2.そうした中で100 万人規模の商圏を持つ岡山市の天満屋、仙台市の藤崎、熊本市の鶴屋百貨店などは存在感を放つ百貨店だ。東京や大阪の人が想像する以上に地場でのブランド力が強く、お歳暮やお中元にはやはり地元百貨店の包み紙が喜ばれる傾向にある。

3.これから大切になるのは、商業の形に合わせて地方で必要とされるサービスをつくり出せるかだ。旧来の百貨店が持つ要素は必要だが、それだけで店舗全体を構成できるかどうかは別の問題だ。高齢化が進む地方ではマイカーを使わない小さな生活圏が鍵になる。日本で商店街が栄えたのは生活圏に店舗があったからだ。年金生活で収入が限られても、百貨店が持つノウハウを組み込まない手はない。

(参考:「日経ビジネス」2022 年12 月5 日号)

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