耳より情報 2021年4月No.9

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

「モノ売り」に加え「運用・保守」に新たな商機 杉山武史(三菱電機社長)

1.これまで、いわれる「モノ売り」だけではなく、運用とか保守といった、モノを売った後に顧客が使う期間に商売するようなビジネスにしてこなかった。そこに我々の弱さがありました。例えば、電力の事業では、我々は発電機や変圧器をつくって、それを売って収益を得ていました。ところが大型発電所の新設がなくなり、小規模な発電所ばかりになってきた。設備が小型になり、メーカーからすると売り上げが減る方向の変化です。
2.その一方で、今も使っている古い火力発電所を安定運用するために監視や制御の技術が必要になる。そこに商機があるのに、どうしても新設の発電所に向けたモノ売りに目を向け続けてしまった。だから、景気が悪くなってみんながモノの発注を減らしたときに我々の売り上げも落ちてしまうわけです。運用や保守といった社会が動いているときに不可欠な部分にも我々は貢献できるはず。ハードだけにしがみついてきたのを変えなければならない局面に来ています。
3.モノづくりのところは中国や韓国などにいずれキャッチアップされる可能性が極めて高い。モノをつくって納めてきたノウハウや経験を運用のところにどう注入できるか。それが我々の生きる方向性だと思っています。


(参考:「日経ビジネス」2021年2月1日号)

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