このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
依存から自立へ(新常態の働き方) 磯貝高行(日経ビジネス編集長)
1.リーマン・ショックの後に提唱された「ニューノーマル(新常態)」という言葉は、危機から回復して以前の姿に戻ることはなく、世界が全く別のものになっている状態を指します。働き手の意識も大きく変わりました。就職先選びで「会社の将来性」を重視する新入社員はすでに1割未満。自分の能力や個性が生かせる会社を最優先で選び、定年まで同じ会社で働く意識は希薄です。
2.企業がメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用にかじを切るのも,こうした背景があります。「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」。創業者の江副浩正氏が作ったリクルートの社訓です。会社から与えられるのではなく、自ら成長の機会をつくる。企業が自立した個人の集合体であれば、どんな危機にも負けないはずです。
(参考:「日経ビジネス」:2021年5月17日号)