耳より情報2022年8月 No.254

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

 「習う」とは一体化すること 安田 登(能楽師)

1.松尾芭蕉は「松の事は松に習へ竹の事は竹に習へ」と言っていますが、松を詠(よ)もうと思ったら、 松を観察するのではなく、松と一体化しなくてはいけない。これが「習う」の意味です。つまり、芭蕉はこの句「古池や蛙(かわず)飛びこむ水のをと」の中で古池と一つになっていた。古池である彼自身の 中に蛙が飛び込んできたので、蛙(かえる)と直ぐに分かったのでしょう。 2.これは世阿弥(ぜあみ)の「離(り)見(けん)の見(けん)」という言葉とも通じるものがあります。役になり切る自分を、離れた場所から冷静に見ている別の自分とが同時に必要であり、俳句にもそれが言えると思います。                      

   (参考:「致知」2022 年 8 月号)

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