
1. 「組織に同一性があることはまずいなと思っていた。ヒントとなったのが『デビルズ・アドボケイト(悪魔の代弁者)』の考え方だ」。東原会長は、川村隆氏らの後を継いでガバナンスや多様性を重視し続けてきた意図をこう説明する。反対意見を表明する人が周囲にいることで、議論が深まると説明する。異見を求めた結果、足元の経営体制は大きく変わった。4事業のうち3事業は外国人がトップを務め、執行役の外国人比率は14%になった。
2. 外的環境が目まぐるしく変わる中で、思考することも日々変わる。強く意識していることは2つある。まずは、社会のインフラを進化させるという生業(なりわい)は変えてはいけないということ。もう一つは、(グループが一体となって価値を提供する)「『真のワン・日立』になる」と、漠然と口にしているだけではもはや日立の存在自体が危ぶまれるような状態になってきていることを意味する。
3. 悪化する前には必ず兆候があるはずで、それを見逃せばまた悪化する。兆候とは、例えば業績の悪化や品質上のトラブル、コンプライアンス上の問題等で、現在はそうした小さな「へこみ」を発生させないよう防止に努めている。
(参考:「日経ビジネス」2026 年8 月31 日号)