- 2024年11月21日
失敗を認め、成長する 吉田 直樹(ドン・キホーテ社長)
1.2024年6月期の連結決算で売上高が初めて2兆円を突破し、35 期連続の増収増益を達成した。35期増収増益を続けられたのは、失敗を認めてきたからです。果敢なる挑戦をし、失敗したら速やかに撤退する。それが創業者の安田隆夫(創業会長兼最高顧問)の哲学です。小売業で極めてイレギュラーで、かつ重要な経営判断は商品と店舗の減損です。他の会社よりも単年度の減損は大きいと思います。それでも増収増益を重ねられ […]
このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
1.2024年6月期の連結決算で売上高が初めて2兆円を突破し、35 期連続の増収増益を達成した。35期増収増益を続けられたのは、失敗を認めてきたからです。果敢なる挑戦をし、失敗したら速やかに撤退する。それが創業者の安田隆夫(創業会長兼最高顧問)の哲学です。小売業で極めてイレギュラーで、かつ重要な経営判断は商品と店舗の減損です。他の会社よりも単年度の減損は大きいと思います。それでも増収増益を重ねられ […]
1.『易経』を読んでまず感じるのは、何とかこの世を健全な状態に保とうと懸命に努力を続けている「天と地」の姿です。天の働きは天地開闢(かいびゃく)以来一刻として休むことなく、この世を健全に保ち続けるために、精神的で動態的な働きを続けているのです。広島と長崎の原爆による被害は、これ程の非人間的行為はないと言わざるを得ません。 2.しかし記録を読むと無残極まりない廃墟の街にも、数ケ月後には何 […]
1.現代が技術革新の時代であることは多くの人が認めるところだろう。しかし、新しい技術「だけを」重要視することの危険性も見えてくる。例えば、シニアの人たちがプログラミングを一から学んでも、その分野を以前から学んでいる若い世代と比べて、競争力のあるパフォーマンスを示すことは難しいだろう。それよりも、現実的であり生産的なのは、今までの経験をどう新しい技術環境の下で生かすかを考えることだ。 2 […]
1.ある人に「菩薩(ぼさつ)とは何か」と問われて、空海は「大日経(だいにちきょう)」で説かれる「三句の法門」を引用してこう答えました。 2.菩薩とは、悟りを求める心(菩提心)から始まり、限りない慈悲(大悲)を基本とし、そこから生まれる行動(方便)をもっとも大事にする。 (参考:名取芳彦監修「空海 道を照らす言葉」):河出書房新社__
1.国際協力銀行が日本の製造業向けに「長期的な有望国」の調査で、インドは中国を突き放し断トツとなった。有望国と目される理由の一つは人口だ。インドの人口は23年に14億2860万人で、中国を抜いて世界一になった。しかも、年齢の中央値は27.9歳(22年時点)。四半世紀後の50年になってもなお38.1 歳と、働き盛り世代がボリュームゾーンを占める。 2.1人当たりの平均所得水準は現在250 […]
1.老後2000万円問題が話題になって以降、世間では老後の生活費を心配する声が後を絶ちません。しかし実は、統計によると60代以降で買い物が増えており、生活に余裕が出ているという傾向が見られます。年代別に見ても50代は消費支出額が前年比6%以上も減少しているのに、60代の減少率は1%台と低く、70代はむしろ増加していて、消費の内容からは楽しみながら買い物をしていることがわかります。 2. […]
1.1985年に味の素に入社し、人事部に配属された。あの頃と比べると人事部はいろんな進化を遂げていると思う。当時は1つの目標に向かい、愛社精神を育みながら均一な組織をつくることが求められた。今は一人ひとりの考えを認め、多様性を大事にして企業の価値を上げていくことが重要になっている。 2.ただ、今の人事は人員に対して仕事量が多すぎる。「失われた30年」の間に人員は削減され、人件費も抑制さ […]
1.人間にとって、自然は切っても切り離せないものです。しかし慌ただしい日々の中で、私たちはその存在を忘れ、頭でっかちな状態になっているのではないでしょうか。 2.身近にある自然に目を向けてみましょう。必ずしも大自然の中に行く必要はありません。庭の草花や街路樹の葉に手で触れてみる。五感を研ぎ澄ませて自然に触れると、私たちを取り巻く神秘に目を見張ることでしょう。 (参考:名取芳彦監修「空海 道を照ら […]
1.トヨタ自動車や日本航空など名だたる企業で不正や過失が明らかになっている。背景にあるのが現場への負荷の高まりや組織風土の悪さだ。失敗の原因は現場ではなく、日々の経営判断にこそ内在している。労働災害も増加傾向にある。23年、休業4日以上の死傷者数は13万5371人と前年から約300人増え、3年連続の増加となった。 2.企業が直面する失敗の本質的な原因は、不正を働いた当事者や、過失を犯し […]
1.今夏のパリ・オリンピックは久しぶりに興奮し、元気が出ました。一方、考えなければいけないのは、スイスのIМD(国際経営開発研究所)から毎年公表される「世界競争ランキング」です。日本はかって平成の初め頃は1位から4位の間で安定し、上位でした。しかし2024年には前年から三つ順位を落として38位、下降の一途を辿っています。オリンピックとは裏腹に、こちらは危機的な状況にあります。真に国家の大事であるに […]