- 2025年6月11日
No.800 階級化する「貧困放置国家」
1.もはや、日本は経済大国ではなく、貧困放置国家になってしまったのかもしれない。金融危機以降、低成長にあえぐ日本では、企業の従業員の給与は伸びず先進国では最下位レベル、発展途上国並みの低賃金に陥った。一方、大企業は儲けた利益を内部留保としてため込んだ。それを、賃上げや人材資本投資、国内投資へ回してこなかった付けが、今回ってきている。 2.日本の格差問題を固定化し、かつ深刻 […]
このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
1.もはや、日本は経済大国ではなく、貧困放置国家になってしまったのかもしれない。金融危機以降、低成長にあえぐ日本では、企業の従業員の給与は伸びず先進国では最下位レベル、発展途上国並みの低賃金に陥った。一方、大企業は儲けた利益を内部留保としてため込んだ。それを、賃上げや人材資本投資、国内投資へ回してこなかった付けが、今回ってきている。 2.日本の格差問題を固定化し、かつ深刻 […]
1. 日産自動車が経営危機に陥っている。日産の迷走は、内田体制になる前から始まっていた。その要因の一つは、「他者依存」にあるのではないか。日産は1990 年代後半に経営危機に陥り、99 年ルノーの出資を受け入れ、カルロス・ゴーン氏を最高執行責任者(COO)に招いてから、他者との提携や協業を続けてきた。 2. そのゴーン氏は、会社法違反などで起訴された。同氏に頼り、権限を集 […]
1.私たちにも、仏性という「黄金の質」があります。そうであれば、たとえ障害や苦難に出会っても必ず乗り越えられる。空海はこのように伝えています。 2.目標に向かって行動し始めると、必ずなんらかのトラブルや壁にぶつかります。しかし、これまでお話ししてきた通り、私たちはそれを乗り越える資質を持っているのです。 (参考:名取芳彦監修「空海 道を照らす言葉」):河出書房 […]
1.買収提案を受けた側が最初から拒絶反応を示すという姿勢は、株主にはアピールしなくなっています。提案を受けた企業の株主構成にもよりますが、機関投資家株主の保有割合が上がっている中では、どちらかが絶対悪でどちらかが絶対善みたいな対応は、是々非々の議論をした結果であると評価されないからです。 2.TOBの提案を受けた時に対象企業側が徹底抗戦し、TOBに絶対応募しないでくれと株 […]
1.私自身、読書体験を通して「人間の心の成長にとって、最高の栄養は本である」という実感があります。かつては町に本屋さんがいっぱい並んでいました。ところが、この頃は本を読まない人が多い。読む人もだいたいネットで買うものですから、本屋さんがますます数を減らしている。でもネットで得られる情報には臨場感がない。 2.これからの社会を担っていく子供たちには、元気よく自由に世界に向け […]
1.日産コンツェルンの創始者・鮎川義介は、東京帝国大学工科大学卒業時に「終生富豪にならず天職に精進する」と誓い、出自を隠して芝浦製作所の職工として働いた。その後、渡米して鋳鉄技術を学び、帰国後に福岡県で戸畑鋳物を設立する。後の日立金属である。同社を中心にして日立製作所、日産自動車、日本鉱業、日立造船、日本水産、日本冷蔵、・・など141 社、12 万人の従業員を雇用する日産コンツェルン […]
1.いったん船に乗り込んだら、進み方は自由です。オールで漕いでゆっくり船を進めても、エンジンを使ってハイスピードで前進しても、必ず目指す場所に行くことができます。 2.むしろ、自分のペースで丁寧に漕ぎながら進んだほうが、周りの景色を楽しめるかもしれません。月日がたつのは早いものです。仏の教えを学ぶのはもちろん、短い人生で何事かを成し遂げたいのなら、人生でいちばん若い今日ほ […]
1.東京証券取引所の経過措置が2025年3月に終了し、新たな上場維持基準が適用される。さらに政策保有株式や親子上場の解消も進み、安定株主を失った企業は同意なき買収を容赦なく突き付けられる。あらゆる上場企業が安穏としていられない、淘汰の時代が本格的に到来する。 2.2024年の1年間、東京証券取引所で上場廃止となった企業は94社に上る。東証を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)が1 […]
1.2024年12月決算で売上高が1兆円を超えた大塚商会。現場の強い営業力で知られており、かつては「どぶ板を歩くこともいとわない」ともいわれた。大塚裕司社長はIT(情報技術)に本格的に取り組み、科学的な視点を持って現場を牽引する管理職を育成する。大塚氏は「昭和の営業はアドバイスが属人的であり、ただ『売ってこい』も多かった。科学的な営業を取り入れたことで管理職の役割は本来の姿になった」 […]
1, ミスミグループは1963年に部品の専門商社として設立後、時代ごとにビジネスモデルを進化させてきた。躍進の裏側には、やはり成長へのこだわりが根底にあると思う。当社は商品の性能や技術では勝負しない。創業時から一貫して、ビジネスモデルこそが心臓部だ。進化を止めれば、顧客に価値を提供できなくなる。現状に危機感を持ち、変革を望む意志が強い。だからイノベーションを起こせる。 2 […]