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耳より情報

  • 2025年6月25日

No.807 収奪的国家が生んだ「貧しい日本人」    河野龍太郎(BNPパリバ証券経済調査本部長チーフエコノミスト) 

  1, かねて日本の長期停滞の元凶は、儲かってもため込み、賃上げも国内投資も消極的な大企業にあると論じてきました。生産性改善の果実が正社員にも非正規雇用にも分配されないから、停滞が続くのです。「収奪的な社会制度では一国経済は衰退する」(2024年にノーベル経済学賞を受賞したダロン・A・アセモグルとジェームズ・A・ロビンソン)。気付かないうちに、日本は収奪的社会に向かっています。&nbs […]

  • 2025年6月23日

No.806 古典に学ぶ   困難に立ち向かうプロセスは、人を磨き成長させる 

  1.苦境を切り抜ける最善策を見つけるには、そのようにどっしりと構え、状況を見据えることが大切です。すると、それまでは自分でも知らなかった能力を発揮でき、思わぬ力が出るからです。  2.そうすれば、必ずなんらかの対処法が見えてくるのです。困難に立ち向かっていくプロセスは、人を磨き、成長させます。目の前の問題が、自分を成長させるということを心に留めておきましょう。  […]

  • 2025年6月21日

No.805 「初任給30万円」時代の企業の狙いと学生の変化 

  1.今春から大卒初任給を30万円以上に引き上げる企業が相次いでいる。今、産業界が初任給アップに走る要因の一つは、人手不足で人材獲得競争が激しさを増し続けていること。2つ目の要因は、学生側の意識の変化だ。学生に「初任給の額が求人への応募に影響するか」の質問に、「非常に影響する」の比率が24年卒で24.1%、25年卒は27%、26年卒では32.3%へ急上昇している。その理由は、「近年の物 […]

  • 2025年6月19日

No.804 不思議に手を合わせる    横田南嶺(臨済宗円覚寺派管長) 

  1.坂村真民先生の『全詩集』第七巻に「不思議抄」という詩がある。「神さま仏さまを祭るのが信仰ではない本当の信仰とは目に見えないものの不思議を知り素直な心になり すべてに愛を持つことだ」という一節もある。「目に見えないものの不思議」とはいったい何であろうか。  2.たとえば一本の木が大地に立っているとする。目に見えるのは、幹であり枝であり、茂った葉であり、またきれいに咲いた花 […]

  • 2025年6月17日

No.803 AI時代に必要な「組織再設計能力」    柳川範之(東京大学大学院教授) 

  1. 生成AI(人工知能)の進展が著しい。現状でいえば、1人の人間の仕事を完全に代替するのは難しいにしても、その人の仕事の何割かを肩代わりしてくれる。あるいは同じ時間で何人分もの仕事ができるようになるという形で、人間の仕事を補完する役割が期待されている。  2. したがって、生成AIの機能を組織内で十分に生かし、生産性を高める形で導入しようとするならば、組織の再設計・再編が […]

  • 2025年6月15日

No.802 古典に学ぶ   真正面から問題と向き合えば胆力も培われる 

  1, そんな自分の本質を思い出せば、どんな困難が訪れても、逃げたりあきらめたりすることなく解決策を講じて突破していけます。もちろん、実際に問題が起きたら誰でも動揺するでしょう。  2, しかし、自分の中に黄金の質があることさえ覚えていれば、目標を投げ出すことなく、事態をしっかり受け止められるはずです。また、真正面から問題と向き合うことで、胆力も培われます。  (参 […]

  • 2025年6月13日

No.801 高止まりするゾンビ企業(50万社が倒産予備軍) 

  1.数年にわたって債務の利払いすらままならず、実質的な経営破綻状態にあるにもかかわらず、銀行や政府などの支援によって存続している企業のことを「ゾンビ企業」と呼ぶ。今、日本中にそうしたゾンビ企業があふれている。コロナ禍に実施されたさまざま支援策を受けた結果、過剰債務に陥ってしまい返済に窮している企業が急増しているためだ。ゾンビ企業は20年度から増加基調となり、22年度からは3年連続で5 […]

  • 2025年6月11日

No.800 階級化する「貧困放置国家」 

  1.もはや、日本は経済大国ではなく、貧困放置国家になってしまったのかもしれない。金融危機以降、低成長にあえぐ日本では、企業の従業員の給与は伸びず先進国では最下位レベル、発展途上国並みの低賃金に陥った。一方、大企業は儲けた利益を内部留保としてため込んだ。それを、賃上げや人材資本投資、国内投資へ回してこなかった付けが、今回ってきている。  2.日本の格差問題を固定化し、かつ深刻 […]

  • 2025年6月9日

No.799 「他者依存」が招いた日産の危機    大西孝弘(「日経ビジネス」副編集長) 

  1. 日産自動車が経営危機に陥っている。日産の迷走は、内田体制になる前から始まっていた。その要因の一つは、「他者依存」にあるのではないか。日産は1990 年代後半に経営危機に陥り、99 年ルノーの出資を受け入れ、カルロス・ゴーン氏を最高執行責任者(COO)に招いてから、他者との提携や協業を続けてきた。  2. そのゴーン氏は、会社法違反などで起訴された。同氏に頼り、権限を集 […]

  • 2025年6月7日

No.798 古典に学ぶ   私たちはトラブルや壁を乗り越える資質を持っている 

  1.私たちにも、仏性という「黄金の質」があります。そうであれば、たとえ障害や苦難に出会っても必ず乗り越えられる。空海はこのように伝えています。  2.目標に向かって行動し始めると、必ずなんらかのトラブルや壁にぶつかります。しかし、これまでお話ししてきた通り、私たちはそれを乗り越える資質を持っているのです。  (参考:名取芳彦監修「空海 道を照らす言葉」):河出書房 […]

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