- 2021年11月13日
耳より情報2021年11月No.115
企業の都合で労働条件を決めてはいけない大薗誠司(ハンズマン社長) 1.九州を地盤にDIYホームセンターを展開するハンズマン(本社・宮崎県)は、「ハンズマンで働いて良かった」と思ってもらえる会社作りの一つとして、大薗誠司社長が業界ナンバーワンの給与の実現を社員に約束した。すると社員に安心感が生まれ、接客が向上した。業績の伸長とともに社員の収入も増え、平均年収は約549万円となった。これは全国の会社員 […]
企業の都合で労働条件を決めてはいけない大薗誠司(ハンズマン社長) 1.九州を地盤にDIYホームセンターを展開するハンズマン(本社・宮崎県)は、「ハンズマンで働いて良かった」と思ってもらえる会社作りの一つとして、大薗誠司社長が業界ナンバーワンの給与の実現を社員に約束した。すると社員に安心感が生まれ、接客が向上した。業績の伸長とともに社員の収入も増え、平均年収は約549万円となった。これは全国の会社員 […]
「ツナグ」人材の育成を急げ 柳川範之(東京大学大学院教授) 1.組織改革には、どうしてもある程度の痛みが伴いがちだ。したがって、それを乗り越えるためには、「何のために行う、どのような方向を目指す組織改革なのか」を、従業員に納得感を与える形で提示する必要がある。それに加えて、組織を新しく組み替えていくうえでは、異部門内、異分野内でうまく連携が取れる、いわば「ツナグ」人材の育成が急務だ。2.今求められ […]
「つるつるぴかぴか」は古くさい 隈研吾(建築家) 1.未来都市というと、皆さんはつるつるぴかぴかの都市をイメージするかもしれない。僕はもっと原始的なものに変えていくほうがいいと思っている。例えばその地域の自然素材を使った、空調に頼らないような生活。そこにDX(デジタルトランスフォーメーション)を生かす。つるつるぴかぴかの都市にするというのは今、むしろすごく古くさく見える。2.日本は、実はコンクリー […]
武士道は商業者間では乏(とぼ)しかった (解説)武士道の神髄は正義、廉直(れんちょく)、義侠(ぎきょう)、敢為(かんい)、礼譲等の美風を加味したもので、一言にしてこれを武士道と唱えるけれども、その内容に至りてはなかなか複雑した道徳である。しかして余がはなはだ遺憾に思うのは、この日本の精華たる武士道が、古来もっぱら士人社会のみに行われて、殖産功利に身を委(ゆだ)ねる商業者間に、その気風の乏しかった一 […]
「誰一人取り残さない」社会の実現へ 1.高齢者を対象とした国際比較調査で、日本の高齢者の31.2%が「親しい友人がいない」という。これは他国(米、独、スウェーデン)と比較して2倍から3倍の数字だ。特に日本の高齢者男性では40.4%が「親しい友人がいない」と回答し、女性(23.0%)よりも深刻だ。2.高齢者が所有する情報通信機器を見るとデジタル化の普及が著しい。日本ではスマホやパソコンの所有の割合が […]
人間は死ぬまで未完成瀧澤中(作家・政治史研究家) 1.人は惹(ひ)きつけるもの、オーラというものは、「立派な人になりたい」と純粋な思いで努力し続ける人だから持てる。そういうひたむきさが自然とその人の雰囲気、オーラとなって周囲に伝わっていくんじゃないかと思います。2.人間は死ぬまで未完成。完成しないものだと思います。だからこそ、常に「自分はまだまだだ、立派になろう」と思って努力し続ける、そこに人間と […]
経営者は俯瞰する目をたえず養っていく努力をする 岩田彰一郎(アスクル創業者) 1.経営には「百の落とし穴」が待ち受けています。私自身、数多くの落とし穴に直面してきました。最も記憶に残るのは、17年に起きた埼玉県の主力物流センターで起きた火災でしょう。急成長していたときの出来事でした。絶好調のときこそ、想定していないリスクはひそんでいるものです。「良い時は悪い時、悪い時は良い時」はこうした経験を通じ […]
誠心誠意事業に忠実である (解説)しかして彼等の悪手段はいまだそれ位にては尽きない。その極端なる者に至っては、会社の金を流用して投機をやったり、自己の事業に投じたりする者もある。この種の悪事は、結局その局に当たる者が道徳の修養に欠けるよりして起こる弊害で、もしもその重役が誠心誠意事業に忠実であるならば、そんな間違いは作りたくとも造れるものではない。 (参考:渋沢栄一「論語と算盤」):国書刊行会
コロナ後の「新ノマド」像は何か 大前和徳(起業家・MBA講師) 1.今年のアカデミー作品賞に輝いたのは「ノマドランド」。リーマンショックの余波で長年住み慣れた自宅を失い、キャンピングカーでの暮らしを始めた女性のたくましい生き様を描いた傑作だ。自由の国アメリカで究極の自由となった車上生活者たちの生活を追い、自由とは何かと問い掛けている。リーマンショックは、1950年代からアメリカの繁栄を支えた中流階 […]
家庭に眠る不用品は37兆円 1.安倍氏は、2014年1月の施政方針演説で、「かつて日本は東京五輪の1964年を目指し、大きく生まれ変わった。2020年の東京五輪を日本が新しく生まれ変わる、大きなきっかけにしなければならない」と国民に訴えた。だが、消費者の財布のひもは固かった。日本の家庭に眠る不用品は総額37兆円にも上る。これではさらにモノを買い増しても、満足感を得ることは難しい。2.「物質的にはあ […]