このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。
実行こそ人生のすべて(平澤興)
1.「百万の典経(てんきょう)、口下(げっか)の燈(ともしび)」一百万の経典を読んでも実行しなければ、お日さまの下で、ローソクを灯すようなもの、何の価値もない、の意。明治8年から25年まで鎌倉円覚寺の管長を務めた今北(いまきた)洪川(こうせん)の言葉である。洪川の人柄と禅風を慕(した)い、山岡鉄舟もそのもとに参禅している。
2.「古(いにしえ)の道を聞いても唱えてもわが行いにせずば甲斐なし」と詠んだのは島津日新(にっしん)公(こう)である。昔の立派教えを聞いても、また口で唱えても、実行しなければ何の値打ちもない、という和歌である。他に、(1)「実行の伴わない限り、いかなる名論卓説も画(かい)た餅(もち)にひとしい」(森信三)(2)「今日一日の実行こそが人生のすべてである」「人生は夢と祈りと実行以外にはない」(平澤興)がある。
(参考:「致知」:2022年2月号)