
1.私には仕事と人生の原点ともいえる大恩人の一人が、群馬大学医学部の微生物学教室の三橋進先生です。初めて三橋先生にお目にかかって衝撃を受けたのは、Why?(なぜ)という質問を投げかけられたことでした。「君は、なぜここにいるのですか?」と。助教授の先生に助けを求めたら、「君が当たり前に思っていて、実は奇跡的なことがある。それを考えてみなさい」とヒントをくださいました。
2. それから半年くらい考え続けるうちに、三つのことに思い至りました。一番目の奇跡は、この世に生まれてきたこと。二番目は、いままで死なずに生きてこられたこと。三番目が、いま、目の前の人と出逢うことのできた奇跡。私はその時から「君は、なぜここにいるのですか?」を座右の銘としました。「なぜ?」という問いを発することは、科学だけでなく、人の生き方においても大事なことだと受け止めています。
(参考:「致知」2026 年4 月号)