No.1027 酷暑は災害だ 日本に残る根性論は命取りになる    土屋哲雄(ワークマン専務取締役) 

 

1. 総務省によると、2025年5月~9月に全国で熱中症により救急搬送された人数は、過去最多の累計約10万人だった。テレビなどで「災害級の暑さ」という表現を耳にするようになって、ピンときた。酷暑は災害なのだ。暑くても我慢する。じっと歯を食いしばって耐える。日本に残る根性論は、命取りになりかねない。社会は暑さへの考え方を変える必要がある。 

2. いち早く発想を転換しているのは企業だ。25年6 月に改正労働安全衛生規則が施行され、企業は職場での熱中症対策が罰則付きで義務化された。当社は全ての自社倉庫に空調設備を導入し、外出する社員には水分補給を促している。広大な倉庫で空調を使うのは光熱費をかさむので、以前は一般的ではなかった。それでも作業員の安全や命には代えられないし、熱中症対策をおろそかにする企業には人材は集まらない。 

3. 私がワークマンに中途入社した12 年は、冬物が当社の売上の7 割を占めていた。そのため猛暑と暖冬の打撃を受けた。そこで猛暑対策商品を全社を挙げて開発した。現在は、冬物の売上構成は約4 割に落ちたが、夏物の販売増で補い、25 年~26 年3 月期の増収増益につながった。ピンチは変わるチャンスでもある。 

(参考:「日経ビジネス」2026 年6 月1 日号) 

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