
1.「我々経営陣が方針を間違えた」。危機の真っただ中、20年2月に社長に就任した鈴木誠氏(現会長)は就任直後、全社員に頭を下げた。責任は経営方針にあり、トップが一度区切りをつける必要があると考えた。そして、「種類の豊富さ」と「宝探しのような購買体験」こそが顧客価値だと再定義した。
2.「しまむらは1日に数店舗回る。古着を探すみたいに、人と被(かぶ)らない掘り出し物をみつけるのが楽しい」。首都圏に住む20代の美容師はうれしそうに話す。セール時や人気商品の発売日は朝10時の営業開始時刻前になると、店舗に長い行列が見られる。自分だけのお気に入りを探すためだ。
3.しかし、最大の武器である「宝探し感」を自ら捨て、減益を続けた過去がある。「我々の業績が悪くなり始めていた。一方でファストリさんが好調で、それに対してどう出るかという意識が強かった」。この失敗から「王者はまねない」経営だ。
(参考:「日経ビジネス」2026 年5 月25 日号)