No.1069 「音の消せる社会」に進んで大丈夫か 

 

1.周囲の音を遮断し、イヤホン(ヘッドホン)の音を明瞭に聞かせてくれるノイズキャンセリング機能。音楽を聴く時だけでなく、作業に集中したい時も重宝する優れものだ。周りではスマホで音楽を聴く人の多くがこの機能を使っている。 

2. だが、いい事ずくめでは決してない。自分に無用だと思われる音をいつでも消せる技術を手にした現代人は、その心地よさに満足し、他者に関わることを拒絶していないか。このまま「音の消せる社会」に突き進んで大丈夫だろうか。 

3. イヤホンの長期使用は耳への負担も大きい。耳元で音を拾うため、聴覚疲労と耳鳴りを起こし耳鼻科を受診する人も少なくない。耳をふさぐことは、外からの音を物理的に遮断するだけではない。自然や社会の動きを感じる感覚を1つ失ってしまうことを意味する。確かに聞きたくない音は存在する。しかし、自分に心地よい音だけを追究していくと、職場の雑音や同僚の話し声さえ気になってしまわないかと、心配になる。

(参考:「週刊東洋経済」2026 年9 月12 日号) 

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