耳より情報2022年1月 No.145

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

裸の王様が会社をダメにする(三菱電機)

1.裸の王様になっていると自覚した時にはすでに手遅れだったのが、三菱電機の会長職を引責辞任した柵山正樹氏だ。会見に臨んだ柵山氏は「裸の王様になっているという認識はなかった」と力なく言った。35年以上にわたって製品の検査内容をごまかすなど、品質にかかわる不正が工場で横行していた。工場の管理職が作業員らの不正を認識しても、その事実を本社に伝えることはなかった。
2.柵山氏は社長を務めた2018年までの4年間に、毎年40回以上、工場などに出向き、従業員を集めて数百人規模の対話集会を開いた。しかし現場との距離を縮められなかった。理由は、「対話集会に出席したり、直接メールを送ったりするのは、私にポジティブな従業員だけだということに、もっと早く気がつくべきだった。私に否定的な従業員は、そういうことをしないという認識がなかった」とのこと。
3.よく大企業の社長が、「社内の風通しを良くするために、作業服を着て従業員と一緒に社員食堂で食事をしている」などと言っているが、風通しのよう組織づくりというのは、本来そんな生易しいことではないのである。

(参考:「日経ビジネス」2021年11月1日号)

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