No.983 日本型雇用(終身雇用等)の再評価が必要    荒木秀之(りそな総合研究所主席研究員) 

 

1. 現在の人手不足は単なる景気循環の波ではない。急激な人口減少に起因する構造問題だ。これまで政府や企業は「女性」「シニア」「外国人」の活用を柱に据えてきたが、これらには総量としての限界が厳然として存在する。50年、100年先を見据えたとき、性別を問わず「人」に頼るモデルのままでは限界がある。より中長期的視点に立てば、自動化・省力化という設備投資へ舵を切ることは避けて通れない。 

2. 今こそ国が「人手不足対策戦略室」を設置し、中長期的なグランドデザインを描くべきだ。戦略会議の中心メンバーは自治体と地元の企業。そこに省力化・自動化商品のサプライヤーなどが加わるイメージだ。国が「AI・ロボット・自動化への転換」を明確な旗印として掲げ、支援策を打ち出すことで、企業の意識改革が促される。 

3. 「ジョブ型雇用」への期待が高まっているが、終身雇用などを前提とした「メンバーシップ型」の良さを安易に捨てるべきではない。サイバーエージェントのように、実力主義を取り入れつつ「終身雇用」をうたい、社員を大切にする文化を維持するハイブリッドな形がある。

(参考:「週刊東洋経済」2026 年3 月7 日号) 

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