No.984 売り先を変えて成功した好事例(フジクラ)   三品和弘(神戸大学名誉教授) 

 

1.フジクラの光ファイバーケーブルは、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)がデータセンターを増やす上で重要な製品となった。MC(顧客の命運を左右する事業かどうか)性が非常に高い事業といえる。 

2. 注目すべきなのがフジクラの「出口」の切り替え方だ。出口とは「売り物」と「売り先」の組み合わせで決まる。事業立地を変えるには売り物を変えるというアプローチと、売り先を変えるというアプローチがある。フジクラは後者の成功例だと言えるだろう。自社の持っている技術を捨てて一から再構築しようとすれば、何年かかるか分からない。フジクラは「光ファイバー」という技術は変えていないが、従来の国内通信事業者からハイパースケーラーへ売り先を変えた。 

3.メーカーにとっては「誰と付き合うか」が非常に重要で、一度付き合い始めると顧客が開発テーマを左右するようになる。フジクラの成功事例は、「食らいつくべき正しい相手」を選ぶことの重要性を示している。 

(参考:「致知」2026 年4 月号) 

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