耳より情報2022年4月 No.193

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

ニューノーマル(新常態)は到来しない ジム・コリンズ(米経営学者「ビジョナリー・カンパニー」の著者)

1.「歴史とはサプラズの研究である」というのは歴史学者エドワード・T・オドーネルの言葉です。私たちの生きる世界の本質をよく捉えており、今回のパンデミツクは改めてそれを痛感させる出来事でした。10年前は世界金融危機、20年前は世界同時多発テロを経験したように、破壊的サプライズが起こるというのが歴史の基本パターンです。今後も「ニューノーマル(新常態)」など到来しません。生きている限り、不安定と想定外のショックの中を生き延びなければならない。
2.経営者に求められているのは建設的パラノイア(極度の心配性)の実践です。事業環境が突然、劇的に変化し得ることを想定し、「こんなことが起きたら?」「あんなことが起きたら?」と問い続ける姿勢が必要です。偉大な会社を築く起業家は、良い時期も悪い時期もとことん警戒を怠りません。
3.永続する組織をつくる最初の段階は「死なないこと」です。常に十分な資金的バッファーを持つことが重要です。リスクを抑え、経営の規律を高めることで。破壊的変化が起きたときに強く柔軟な状態で対処できます。危機の歴史をみると、危機の前から規律ある経営で強靭(きょうじん)であった企業と、規律に欠け、脆弱(ぜいじゃく)だった企業との差が大きく広がることが分かる。同じパターンが今回の危機でも見られます。

(参考:「日経ビジネス」2022年1月17日号)

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