荷主優位の構造を変える未来へ 

1.物流危機の原因はどこにあるのか。物流2 法で運送業が免許制から許可制に変わったのが、1990 年だ。その後新規参入が相次ぎ、運送会社の数は約30 年で1.5 倍に膨張、「代わりはいくらでもいる」ため、荷主は買いたたき、優位な立場で運び手を選別するようになった。運送会社が増えたことで、仕事を次々と下請けに回す「多重下請け」構造が形成される。 

2.仕事を仲介する「水屋」が暗躍しマージンを抜く例もある。大手ですら「6 次下請けにもなって業者を把握できていなかった」というほどだ。中小では電話やファクスを中心とした配車などアナログの仕組みも残る。帰りの荷物を確保できずに「空気を運び」、積載率を上げられない。運賃への転嫁は難しく、労働環境や待遇が悪化する。2024 年問題は本来、荷主の問題だ。

(参考:「週刊東洋経済」2024 年3 月2 日号) 

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