耳より情報2022年5月 No.211

このコーナーは、代表理事・牧原が読んだ本や拝聴した講演会などから、印象に残ったものをピックアップしてお届けします。古今東西の耳より情報をどうぞ受け取ってください。

ENEOS和歌山製油所の閉鎖(和歌山県有田市の生産の9割消失)

1.和歌山県有田市。人口3万人弱の地方都市が揺れている。市を支えてきた基幹産業の拠点であるENEOSホールディングスの和歌山製油所が、2023年10月をメドに閉鎖されることが決まったからだ。和歌山製油所の20年の製造品出荷額は約4700億円だった。県工業統計によると、有田市全体では5178億円だ。つまり、和歌山製油所は有田市の製造品出荷額の実に90%超を占めている。
2.雇用の面から見ても、製油所の存在は際立つ。ENEOSによると、製油所で働くENEOSと協力会社の社員は計1300人。有田市の人口の5%程度だ。ただ、周辺の公共インフラに勤務する人のほか、従業員とその家族が利用する飲食店、スーパーなどを含めると、その経済波及効果は計り知れない。有田市は特産品のミカンの栽培などの産業はあるが、実際は製油所がこの町の経済のすべてである。

(参考:「週刊東洋経済」2022年3月26日号)

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