No.995 高専生の待遇格差を是正する 動き出した先進企業 

 

1. 産業界で高等専門学校(高専)卒業生への注目が高まる一方で、給与や昇進といった待遇面の課題が多くの企業で残っている。大学学部卒と比べて初任給が数万円低く、技術職の扱いで出世コースに乗りにくい「待遇格差」がある。独立行政法人労働政策研究・研修機構によると、退職金を含む高専・短大卒の生涯賃金は大卒に比べ男性で約3600 万円、女性で約3900 万円少ない。技術力や専門知識を持ち即戦力となるにもかかわらず、人件費を安く抑えられる。 

2.「大卒と高専卒の給与格差は置き去りになっていた課題だ」。化学品販売や空調設備工事を手掛ける三谷産業の三谷忠照社長はこう反省する。同社では2026 年4 月から、国立高専卒の初任給が大卒を逆転する。これまで大卒と高専本科卒で約3 万円の差があったが、高専卒の初任給を引き上げる、大卒を5000 円上回るようにする。 

3.国民民主党の小竹凱衆議員は、学位なき制度の改正を訴える。産業界も、学位なき教育制度を課題として認識することが重要になる。日本の新たな成長産業を確立するために欠かせない高専生。その潜在能力を最大限引き出す官民一体の取り組みが求められる。

(参考:「日経ビジネス」2026 年3 月16 号) 

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